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再植法

症例 1 - vol.30 -

46歳 女性



「昔 日本で治療を受け、その後渡米し、米国で通院したドクターから根に穴が開いている(パーフォレーション)と言われました。現在頬っぺた側から歯肉を押えると違和感があります。そして米国のドクターにいずれしっかり治しておいた方がいいよと言われましたが治りますか?」と来院されました。





歯根の遠心中央部の骨に炎症像(透過像)が認められます。
根管治療後の支台築造が反れて歯質を突き破っていると思われます。







補綴物を除去すると頬側に(穿孔)パーフォレーションが認められます。(矢印)
穿孔周囲にはクラックがあります。
穿孔部が広く、クラックも存在していることから、再植法にて治療することにしました。









抜歯の際に歯根へのダメージを最小限に抑えるためにExtrusionを行いました。
(当医院オリジナルの治療用の仮歯の金属部分に細工をし、一時矯正装置として使用しました)









抜歯してみると頬側から遠心部にかけて大量の不良肉芽が存在しました。
長期に渡る慢性的な炎症の影響でしょうか…









舌側及び近心の歯根膜組織は健康です。









不良肉芽を除去すると穿孔部の上下にクラックが存在しました。(矢印)








穿孔部及びクラック周囲を削合し修復の準備を行いました。幸いなことに下部のクラックは途中で止まっていました。








SBとコア材で穿孔部とクラックの接着修復を終えました。








再植直後








2ヶ月後
穿孔部と接していた骨が回復し始め、歯槽硬線が明瞭になってきました。








3ヶ月後
更に骨が緻密化してきました。








6ヶ月後
益々骨が緻密化しています。








9ヶ月後
補綴物装着
骨が回復しています。