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生活習慣病 Part 5 骨 - vol.91 -

運動しないと、骨が細くなる
健康づくりのために身に付けておきたいよい習慣というのはいろいろありますが、なかでも適当な運動というのはぜひ身に付けておきたい習慣の代表的なものです。
とくに“飽食の時代”の今日、過食と運動不足のために肥満系の人が大変増えています。
この肥満予防に運動が効果があることは言うまでもありませんが、それ以外にも運動の習慣がいいという理由はいくつもあります。

例えば、寝たきりになって運動できなくなったお年寄りを見舞ったりすればすぐにわかりますが、寝たきりになると手や足が急激に細くなります。若くて健康な人の場合でも、骨折などをして手や足を固定した場合など、固定をはずした時には細くなっています。これは、筋肉を使わないでいるから筋肉が衰えて細くなるということもありますが、同時に骨も細くなるからです。
骨というのは外から触るとガッチリしています。そんなに簡単に細くなったりするものなのかと驚く人もいるかもしれませんが、骨といえど、決して固定的なものではないのです。
人間の体の中では、たえず新しい細胞が造られ、古い細胞は壊れていきます。骨もその例外ではありません。

骨の細胞は、運動して骨をよく使うほど新しい細胞もできやすくなります。それがあまり使わないでいると、骨が壊れてカルシウムが溶け出し、そのカルシウムは血液中に入り、腎臓から尿とともに体外に排出されてしまうのです。骨が細くなると、骨自体が弱く脆くなってしまい、ちょっとしたことでもすぐに骨折しやすくなったりします。




どの程度の運動が好ましいのでしょうか?
最近では激しいスポーツをすると、体の中に活性酸素が大量に発生し、健康上良くないとも言われています。かといって、あまりに軽い運動だと骨を鍛えることになりません。運動の強さを具体的にいうのは難しいのですが、例えば、エアロビクス・水泳・ウォーキング・サイクリングなど汗ばむくらいの運動からはじめてはいかがでしょう。




骨はカルシウムの貯蔵庫 砂糖は大敵
カルシウムは骨や歯などを作っている栄養素で、体内のカルシウムの99%は骨と歯にあり、残りの1%が血液中や筋肉などの組織の存在します。この1%のカルシウムが出血を止めたり、神経の働きや筋肉運動など、生命の維持や活動に重要な役割をしています。
口から摂取したカルシウムは、小腸から吸収され血液中に入り、すぐに必要な分を残し残りは骨に蓄えられます。そして血液中のカルシウムが不足すると、骨を溶かして血液中にカルシウムを送り込みます。私たちはこうして常に骨を作ったり(形成)溶かしたり(吸収)を繰り返しているのです。
このようにカルシウムは私たちにとって大切な栄養素ですが、砂糖の摂取量が多いとこの栄養素が壊されてしまいます。それならカルシウムを多く摂取すればいいと思いがちですが、カルシウムを多く摂取してもすべてが骨に取り込まれることはなく、ある一定の量は骨に取り込まれても多くは排泄されてしまいます。一度に多くを摂取してもすべてが取り込まれるのではなく一定量しか貯蓄できないのです。

よってカルシウムを取り込むことに目を向けるだけでなく、破壊する砂糖の摂取量を見直し改善することが先決です。

例えば…
不景気で経済的に収入が減った場合、すぐに収入を増やそうと思うかもしれませんが、先ずは無駄な出費を見直し抑えないと生活が成り立ちません。


このように先ずは栄養素を取り入れることよりも破壊するものの見直しをすることが必要です。